就職氷河期世代の当事者である私が経験した就職と転職のお話しです。学生時代から致命的なしくじりをやらかしていますが、今では会社員として働くことが出来ています。
そんな過去の自分の失敗談やその後でどうやって就職したかを紹介したいと思います。
今現在、コロナ渦で就職活動に悩む人やフリーターからのキャリアアップを考えている人にも私の学生時代からの経験や就職してからのキャリアが少しでも役に立てたらと思います。
特に自分に自信を持てない人には「こんな考え方もある」ということをお伝えしたいです。
1.【挫折】大学受験に全て不合格(1浪)
私の通っていた高校は卒業後の進路先は90%以上が大学に進学していました。当時は現役で進学せずに浪人する人も多くて私もその中の一人でした。
現役で受験した大学に全て不合格となり、1年間浪人して予備校に通いましたが滑り止めを含む受験したすべての大学に不合格となりました。もちろん成績が悪かったのが結果として出ただけなのですが、当時の私が進路を明確に決めてこだわっていたことも原因となっています。
こだわっていたこと、それは建築家になりたいという夢であり、そのために建築学科しか受験しなかったことです。
大学受験失敗(全て不合格)という人生初の大きな挫折を経験します。そして、建築関連の専門学校へと進学するのですが、夜間に授業を行う専門学校を選びました。これは大学の受験費用や予備校の費用を全て両親に負担してもらっていたこともあり、昼間に働いて夜間に勉強するためです。
2.【失敗その1】就職活動を理解できない
一般的には就職活動は高校、専修学校、専門学校、大学、大学院などその人の最終学歴となる学校に通っている時にするものだと思います。
ところが、私の通っていた専門学校は夜間であったことから、ダブルスクールや社会人が昼間働いて夜間に勉強しているケースがほとんどで、大学受験に失敗した私のような学生の行く学校ではありませんでした。
同級生は現役の大学生か既に就職してバリバリ社会人として働いている人ばかりでしたので、その専門学校では就職活動をサポートすることもなく、私は就職活動もせずにただ卒業しただけでした。
専門学校を選ぶ際に、このような特殊性(就職のサポートしない)があることは予め分かって入学しました。これには理由があって、多額の費用を掛け大学受験を失敗しても何も言わずに慰めてくれた両親に経済的な負担をしてもらうのが心苦しくなり、就職活動のサポートが無いことを知った上でも「なんとかなるだろう」と深く考えずに進路を選びました。
当時は専門学校を卒業することで「2級建築士」の受験資格を得られるということもあって、資格を取得して一発逆転を狙っていました。
3.【失敗その2】資格試験に挑戦するも不合格
専門学校を卒業して就職をせずにフリーターとしてアルバイトをすることになったのですが、建築家になりたいという夢はあきらめずに「2級建築士」の資格試験への挑戦をしました。
この試験は一次試験(筆記)と二次試験(製図)があります。これに合格すると「2級建築士」の免許が取得出来て就職に有利になると思っていました。
アルバイトしながら資格試験の勉強をして受験しましたが、一次試験にすら不合格となり、この時点で「建築家」になる夢はあきらめざるを得ませんでした。
これが1999年の事でしたので、就職氷河期と建設不況が騒がれていた時代です。
今思えば考え方が甘く自業自得であるのと同時に時代背景の不運が重なって、当時の私は絶望的になっていました。
そして資格試験に失敗した私は実家暮らしを続けながら倉庫作業のアルバイトをして過ごしていました。
建築関連のアルバイトもあったのですが、当時は設計事務所などの場合は未経験だとアルバイト代が出ない?という覚悟が必要であったと記憶しています。
要するに何も経験や実績がない素人がアルバイト代をもらえる業界ではなかったのです。実際はそんなことでもなかったかも知れませんが、当時の私には無給に近い仕事をしながら夢を追いかける気力も自信もありませんでした。
4.【就職】フリーターから派遣社員へ
アルバイト生活が半年ほど過ぎた頃に私が幼いころより可愛がってくれていた親戚の伝手で技術系の派遣会社を紹介してもらう機会がありました。
そこは小さいながらもIT関連の技術者派遣の部門を立ち上げて間もない頃でしたので、何のスキルもない私でも就職することが出来ました。
ただし、今ではできないであろう「派遣先での事前面談(実質的な面接)」を行い「受け入れ可能(=合格)」となったタイミングで入社するというのが実情で、派遣先からNGであれば入社できないというギリギリのラインをなんとかすり抜けた状態でした
IT関連の仕事を始めたのですが、しばらくは何もわからない状態のまま、必死に学んで多くの技術を学びました。
今ではインターネットを利用すればIT技術を学ぶことが出来ます。しかし当時はインターネットがそれほど普及してなくて、便利なサイトもほとんど存在していなかったため、情報系の大学や専門学校で学ぶ以外にIT技術を身に付ける事は難しく注目度も低かったです。
2000年頃は情報システム関連のスクールやプログラマー養成講座なども少しはありましたが、インターネットがこれほど普及する時代が来ると考えている人の方が少なかった時代でもあり、ITバブル(ドットコムバブル)の崩壊も重なってそれほど注目度が高い業界ではありませんでした。
私はどちらかというと学生時代にはインターネットには良い印象を持っておらず、私の周囲もIT関連の仕事に対しては「怪しそう」という程度の評価しかなかったのではないかと思います。
正直なところ、私の周囲の誰もが当時の私が通用するとも思っていなかったですし、また挫折してアルバイトにもどると予想していたはずです。
5.【まとめ】
大学受験、就職活動、資格試験のどれにも失敗し、就職氷河期の真っただ中で苦しんでいた私が就職できた経緯をご紹介しました。
私と同じように挫折を経験した人、就職できずに苦しんでいる人で次の3点にあてはまる人がいるのではないでしょうか。
もし当てはまるのであれば、ぜひ考えてみて欲しい事があります。
ブレない気持ちがあっても、ずっと継続していくのは並大抵のことではありません。
自分の夢の実現に必要な就職をすることだけに固執する必要はありません。
何らかしらの形を変えて夢を実現する方法を見つけましょう。
今現在、「怪しい」と思われる業種でも成長していれば飛び込む価値は十分にあります。
反対に、斜陽産業と言われる業種・業態には行ってはいけません。
そして成長する市場に関する仕事で特殊なスキルが身に付く業種を探してください。
大学や専門学校で学んだ事が活かせない業種であればこそ
ことで次のステップへの足掛かりにしてください。
以上です。参考になればうれしいです。
それでは
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